「もし将来、私が組閣する事あらば、官房長官に後藤田正晴氏を当てたいが、了承して欲しい」と頼んだ。田中(角栄)氏は驚いて、「なぜ後藤田氏を所望するか」と尋ねた。私は即座に「行政改革を断行し、又起こるかもしれない大災害や治…
政府・司法の地方自治感覚を問う~沖縄・辺野古訴訟~
最近、国内政治で考えさせられたのは「地方自治とは何か」ということである。沖縄のアメリカ軍基地の移設に伴う名護市辺野古沖の埋め立て工事をめぐる沖縄県と国の訴訟で、沖縄の民意つまり住民投票の結果や、埋め立てに反対する知事の…
経済危機に揺れるスリランカを訪問した
1) 荒波砕けるスリランカ この夏、インド洋に浮かぶスリランカを訪れた。5泊6日の旅だった。8つある世界遺産のうち、仏教遺跡など5つを見ることができた。国名は「光輝く島」の意。スリランカを巡れば、豊かな自然と悠久の歴史…
福島第一原発の処理水放流と韓国
1)福島原発処理水とIAEA報告書 福島第一原発で貯まる処理水問題が大きな節目を迎えた。IAEA=国際原子力機関は7月4日、処理水を基準以下に薄めて海に放出する日本の計画が国際的な基準に合致し、安全とする報告書を公表し…
ジャーナリズムと放送法~拡大ミニゼミの議論から~
綱町三田会が、メディアコムの学生や教職員と一緒に開いてきた勉強会のミニゼミは、今年で節目の10年目を迎えた。そこで、6月28日、慶應義塾大学三田キャンパスで開かれた2023年度第2回のミニゼミは、通常の綱町三田会、メデ…
政権とメディアが今回もつくり出した“解散騒動”
永田町に吹いた解散風をあおり、沈静化させたのは、解散権を握る岸田文雄首相だった。マッチポンプという言葉があるが、岸田氏は解散権をもて遊んでいた節がある。 解散権は「首相の専権事項」といわれ、政権の都合のよい時期にするこ…
G7広島サミットと日韓関係
1)広島でのG7サミット ロシアによるウクライナ侵攻は今なお続く。和平が戻る兆しはない。そのウクライナで核の脅威が高まるなか、G7サミットが被爆地広島で開かれた。 日本を含む主要7か国、招待国の韓国、オーストラリア、…
映画「ハマのドン」~なぜ自民党政権に屈しなかったか~
先月(2023年4月)17日、東京・千代田区の日本記者クラブで映画「ハマのドン」の試写会があった。 2021年8月22日に行われた横浜市長選。当時の自民党・菅義偉首相が強力に推し進めるカジノ横浜誘致を争点に、誘致反対…
日韓新時代に向かって~若者の意識は変わり始めたか~
1)久しぶりの日韓首脳会談 日本と韓国の首脳会談がようやく実現した。国際会議に合わせた会談を除き、2011年以来12年ぶりとなった。韓国のユン・ソンニョル大統領は3月16日に来日した。岸田首相との会談を終えて、夕食をはし…