祖父に「あれ(鴨居にかかる額)何?」と聞くと、「軍事国債といって、お札のようなものだ」と言う。祖母が続けた。「戦争に負けたから紙屑になってしもた」。私が「もったいない」と言うと、「おじいさんは人がよいから、人よりい…
日本政治の異次元~野党“ゼロ”がもたらすもの~
1月に結集したばかりの中道が7カ月、旧立憲党系、旧公明系に分裂した。自民党の圧倒的多数の前に、「野党不在」になった瞬間である。過去にも似た事態はあり、多くは労働組合、文化人や学者グループなどがそれぞれの立場から、野党勢を…
「天下政道」の下で潰される者――伊藤大輔『素浪人罷通る』を、いま観る
猛暑の続く八月の京都、京都府京都文化博物館のフィルムシアターで、「伊藤大輔監督特集」が開催された。伊藤大輔といえば、日本映画草創期から活躍し、「時代劇の父」とも称された映画監督である。今回の特集では、無声映画時代の『御…
〈ネット社会を生きる〉ジャーナリスト魂こそがSNSの病理に打ち勝てる
■TBSが日本記者クラブ賞を受賞 兵庫県政の混乱に絡んだSNS(ネット交流サービス)の誹謗中傷の問題を追及した、TBSテレビ「報道特集」取材チームが日本記者クラブ賞特別賞を受賞した。6月29日には受賞を記念する講演会が日…
再審制度の見直し-冤罪は防げるのか?
死刑囚だった袴田さんの再審・無罪確定が大きなきっかけとなった刑事訴訟法・再審制度の見直し法案は既に国会審議入りしている。しかし、法案の解釈をめぐって、検察は、抗告・証拠開示などについて事実上、これまでの権限を守ろうとする…
「戦争になりますよ」後藤田正晴の遺言~ホルムズ海峡と機雷掃海艇~
「じつはそのころ、主人の血圧が異常に高くなり、娘が医者でしたので診察いたしました。ところが中曽根首相が主人の意見を入れてくださると、すっと下がって正常になったというのです。やはり官房長官が首相と異なる主張をするというのは…
“中道”はどこへ向かうのか?
天の声にもおかしな声があるといったのは、かつて総裁選に敗れた福田赳夫首相だと言われる。だが中道革新連合がこれだけ見事に負けると、どこから再建の手を付けたらよいのか見つけにくいのではないか。 直近の読売新聞の世論調査によ…
「ネット社会を生きる」 SNSが高市旋風に拍車をかけた
■有権者に悪影響 前回のメッセージ@penでこう書いた。 〈アメリカと中国の動きが、高市旋風の背後にある。習近平・国家主席の中国に対する嫌悪がトランプ大統領のアメリカ第一主義と相まって、日本社会の振り子を右へと傾かせる大…
「高市旋風」の背後に何が潜むのか
■左に振れたままの振り子 いまから40年以上も前の話である。「世の中の振り子が左に振れたままだ」という声を社内で何度か耳にした。当時、警視庁記者クラブ詰めの記者だった。夜討ち朝駆けで抜いた抜かれたを繰り返し、なぜその事件…
政治における「中道」の発明と誤解
「中道政治という言葉は、池田大作の発明のようなものだ」 政治評論の場で、こうした言い回しを耳にすることがある。発言者は、現代日本政治の語り部とも言える田﨑史郎である。 この言明は、一見すると分かりやすい。公明党が「中道政…