私は幼い頃からホロコーストへの強い興味があった。振り返ってみれば、5歳ごろに見た映画「シンドラーのリスト」の影響であった。当時は、ひたすらユダヤ人が殺されていくのを見て怖かったのと、これが現実に起きたということが信じら…
中国の感染爆発と情報の混乱 ~武漢の教訓は生かされているか~
中国政府が昨年11月に新型コロナウイルス感染症に関する規制を緩和し、コロナを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を12月に突然解除した後、感染拡大ペースが加速した。当局がコロナ感染状況の日次データの公表を中止したり、感染…
開かれた番組アーカイブを目指して ~32年目の改革~
横浜駅から地下鉄みなとみらい線に乗って、日本大通り駅で降りる。改札口から出口3に向かい、エスカレーターで地上に出ると、駅に直結した横浜情報文化センタービルの1階フロアーに着く。フロアーの脇にあるエレベータに乗って8階で…
シリーズ コロナ禍での米国オンライン留学 最終回 東京にいながらシカゴから学んだこと、得られなかったこと
<学びのために、距離は重要ではなくなった> おおよそ3カ月ほどの短期間だったが、こうして私のオンライン留学は終わりを迎えた。大きな学びを得たと同時に、もの足りなさもあった。ではこの経験を通して何を学んで、何を学べなかっ…
海図なきまま荒海に漕ぎ出す“日銀丸”
昨年(2022年)末の事。「財務省関係者に日銀総裁の後任は見当たらないようだ。副総裁も出すかどうか」と語るのは財務省次官経験者の1人。 黒田東彦現日銀総裁は、今年(2023年)4月8日に任期を終える。日銀総裁ポストは、…
今年も中国・習近平政権から目を離せない
■20日間で2億4800万人もの感染者を出す ゼロコロナ政策の大幅な緩和に踏み切った中国でオーバーシュート(感染爆発)が起き、感染者の急拡大が続いている。今年1月8日には中国人の海外旅行が解禁され、1月下旬には民族大移…
卓越した経営者、稲盛和夫さんを悼む
京セラの創業者で、8月に90歳で亡くなった稲盛和夫さんのお別れの会が11月28日、京都・宝ヶ池の国立京都国際会館で行われた。私も参列して白いカーネーションを献花台に供えながら、取材で会った日々を思い起こしていた。会場の…
国民に広がる円への不信
今年(2022年)7月のある日の事。「私は仕事柄、海外勤務があったり、帰国してからも外国出張を繰り返す生活だった。それもあって金融資産は半分が米ドル、そして残りが日本円だった。今回の様な異常なドル高(円安)では、何か法…
ジャーナリズムは中国・習近平政権をもっと強く批判すべきだ
■「2期10年の任期」と「68歳定年の慣例」を破る 5年に1度の中国共産党大会(第20回大会、10月16日~22日)が北京の人民大会堂で開かれ、閉幕直後の23日には最高指導部の人事で3期目の習近平(シー・チンピン)政権が…
世界的ドナー不足が「臓器売買」を加速させる
■「NPO仲介の移植に臓器売買の疑い」と読売がスクープする 読売新聞が先月1カ月間、臓器売買の問題を集中的に報じていた。8月7日付朝刊1面のトップで「東京都内のNPO法人が仲介した海外での生体腎移植手術で、売買された臓…