「石破氏に(今)望まれるのは、三十有余年前(1991年)に『政治改革を実現する若手議員の会』のリーダーとして、改革の推進力となったあの姿である」(谷口将紀東大教授、朝日新聞・2024年10月30日付朝刊) 先月(20…
日本人が日本国債を買わなくなる時
東京・港区のJR新橋駅前。いわゆる機関車広場では、時折、古本市が開かれる。とある書店の籠の中に放りこまれていたパンフレット「内閣情報局編纂『写真週報』」を手にした。なんと82年前「昭和17年(1942年)6月17日号」…
“円暴落”という悪夢
先月(2024年4月)の中旬、東京・霞ヶ関でとある金融関係者の集まりがあった。そこには、元財務省財務官と元日銀総裁の姿もあった。話題は、その頃急速に進む円安・ドル高問題だった。「これは、安倍晋三元首相が進めた異次元金融…
”伝説の商社マン“J.W.チャイ元伊藤忠商事副社長が遺したメッセージ~経営者は10倍勉強、そしてトップダウンで決めよ~
2023年も暮れの12月13日、紀尾井町にあるトヨタ自動車のゲストハウスに招待されました。トヨタ自動車の小林耕士取締役番頭(前副社長)が主催する「チャイさんを偲ぶ会」です。他に作家でチャイさんと親交の深かった佐藤正明氏…
“伝説の商社マン”J.W.チャイ元伊藤忠商事副会長の思い出(2) デイナー、そしてチャリティー
私がニューヨークでチャイさんの部下として仕事したのは1994年末から2001年の中頃まででした。その間、伊藤忠アメリカはチャイさんの経営の下、「ニッチ&ロウテク」の会社への投資も成功し、日本の現地法人としてはトップクラ…
海図なきまま荒海に漕ぎ出す“日銀丸”
昨年(2022年)末の事。「財務省関係者に日銀総裁の後任は見当たらないようだ。副総裁も出すかどうか」と語るのは財務省次官経験者の1人。 黒田東彦現日銀総裁は、今年(2023年)4月8日に任期を終える。日銀総裁ポストは、…
卓越した経営者、稲盛和夫さんを悼む
京セラの創業者で、8月に90歳で亡くなった稲盛和夫さんのお別れの会が11月28日、京都・宝ヶ池の国立京都国際会館で行われた。私も参列して白いカーネーションを献花台に供えながら、取材で会った日々を思い起こしていた。会場の…
自民党史から分析した岸田政権
岸田文雄政権の支持率が下がる一方、物価はとめどもなく上がり続け、歯止めがかからない。1ヵ月に3人の閣僚が辞任した。旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との不可解な癒着も根深い。自民党の保守精神のバックボーンにあった公平と…
国民に広がる円への不信
今年(2022年)7月のある日の事。「私は仕事柄、海外勤務があったり、帰国してからも外国出張を繰り返す生活だった。それもあって金融資産は半分が米ドル、そして残りが日本円だった。今回の様な異常なドル高(円安)では、何か法…
“アベクロノミクス”の終焉
“アベクロノミクス”とはアベノミクスとクロダノミクスを合成した造語である。アベノミクスの元祖、安倍晋三元首相は既に亡くなり、クロダノミクスのリーダー、黒田東彦日銀総裁は来年の4月が任期。続投はまずない。 …