1)政治的混乱の続く韓国 韓国は今、政治的混乱と分断の渦中にある。去年12月、ユン・ソンニョル大統領が宣言した「非常戒厳」は、民主主義に反するものとして大きな波紋を広げた。与野党の激しい対立が引き起こしてきた政治的混乱に…
日本学術会議の法人化は学問・研究の自殺行為
学問の独立性の危機日本の学問の独立性が今、大きな岐路に立たされている。政府は2025年3月7日、日本学術会議を2026年10月に現在の「国の特別機関」から「特殊法人」へ移行させることを柱とする新しい日本学術会議法案を閣議…
御巣鷹40年 陰謀論は危険なポスト・トゥルースを生む
■立花氏の〝応援〟で圧勝か SNSを使った偽情報の拡散が後を絶たない。匿名で特定の個人を攻撃する誹謗中傷もなくならない。広告収入目当てのデマの投稿も多い。ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略がこのSNSで、フェイス…
大統領弾劾訴追で大揺れの韓国
~何が今、問われているのだろうか~
1)韓国で今起きていること 韓国は今、混乱の最中にある。12月3日夜、ユン・ソンニョル大統領が突然宣言した「非常戒厳」がきっかけだった。非常戒厳はすぐに解除されたものの、大統領の弾劾訴追案が可決された。その妥当性を審理…
衆院選・兵庫県知事選とSNS論争~“あと説”ジャーナリズム?~
”あと説“という言葉は辞書にはないようだ。だが、しばしば、物事が済んだ”あと”になって解説・説明などを得意げに語るメディアがある。それらの解説・説明を“あと説”としよう。 さて、多くのメディアが今回も選挙期間中を理由に…
石破政権の命運~企業献金禁止でリーダーシップ発揮できるか~
「石破氏に(今)望まれるのは、三十有余年前(1991年)に『政治改革を実現する若手議員の会』のリーダーとして、改革の推進力となったあの姿である」(谷口将紀東大教授、朝日新聞・2024年10月30日付朝刊) 先月(20…
ドナルド・トランプの陰謀論政治
ここ最近、寝ても覚めてもドナルド・トランプのことばかりを考えている。といっても、彼の熱狂的なファンになったからではない。彼についての研究をするようになり、関連する書籍やニュース記事、論文を連日読み漁るようになったからだ…
始動する石破新政権と日韓関係
日本の新しい首相に自民党の石破 茂総裁が指名された。国内外から注目される中、石破政権が始動した。先に行われた自民党総裁選挙は、9人が立候補する異例なものとなった。政治とカネの問題などから派閥単位の動きも薄れ、読みにくい…
『日航・松尾ファイル』の出版(下) そこに中曽根政権の思惑があった
■日航は加害者ではなく、被害者だ 拙著のサブタイトル「日本航空はジャンボ機墜落事故の加害者なのか」に違和感を持った方も多いと思う。この私も墜落事故を起こしたのは日航で、日航は加害者だと考えていた。しかし、御巣鷹山のあの墜…
日本人が日本国債を買わなくなる時
東京・港区のJR新橋駅前。いわゆる機関車広場では、時折、古本市が開かれる。とある書店の籠の中に放りこまれていたパンフレット「内閣情報局編纂『写真週報』」を手にした。なんと82年前「昭和17年(1942年)6月17日号」…