2024年5月以降、武田薬品工業や協和キリンなど、国内の製薬企業が相次いで退職者を募集すると発表した。その退職者の募集に当たっては、研究開発部門の従業員を対象に含むケースが目立つ。この背景には、“医薬品の研究開発のあり…
エムポックス(サル痘)ワクチン支援、アフリカへの不公正な扱い是正を
エムポックス(サル痘)は、1970年コンゴ民主共和国で最初の感染確認があったとされる。そして、2022年までにアフリカ中央部、西部などで感染がみられ、更にヨーロッパの一部地域でも拡大が確認された。エムポックス対応ワクチ…
「サプリの制度」安全性を見失うことなかれ
■死者5人、入院や通院は1400人以上 小林製薬(大阪市)の紅麹成分を含むサプリメント(栄養補助食品)の健康被害が、大きな社会問題になっている。小林製薬のホームページによると、4月24日時点で死者は5人に上り、1500…
中国そして日本の肺炎顛末記
世界保健機関(WHO)が2023年11月22日、中国の子どもたちの間で増加している呼吸器疾患の集団感染について、中国当局にさらなる情報を求めたことを明らかにした。このニュースは、新たなパンデミックの可能性への警戒から、…
「鳥インフルの流行」卵の値段より人の命だ
■警報レベルのインフルエンザ 昨年12月のメッセージ@penで「インフルエンザの今後の感染拡大が心配だ」と書いたが、その懸念が的中した。 厚生労働省によると、全国約5000の定点医療機関から12月4日~10日の1週間に報…
感染症対策にも里山のような調和が求められる
■新型コロナ対策で免疫力が低下した この1年の感染症を振り返ってみると、新型コロナ以外のウイルス感染症が急速に広がったように思われる。その理由として考えられるのが、免疫(抵抗)力の低下だ。私たちはウイルスや細菌などの病…
故・古市泰宏博士の業績 -ノーベル賞受賞のmRNAワクチン実用化に貢献
スウェーデンのカロリンスカ研究所は、2023年のノーベル生理学・医学賞を、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンを開発したドイツのバイオ企業ビオンテック顧問で米ペンシルベニア大学のカタリン・カリコ客員教授(68)とドリ…
ノーベル賞 カリコさんとmRNAワクチンはどこがすごいのか
■RNAを医療に役立たせたい 苦労の連続だが、彼女の人生にはドラマがある。10月2日にノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった、米ペンシルベニア大学特任教授のカタリン・カリコさん(68)のことだ。 報道を総合すると、カ…
「葬送」 さようなら門田守人先生 わが心の師だった
■「また一杯」と考えていた矢先 その訃報は突然、入ってきた。 9月7日午後5時すぎ、机の上のスマホが鳴った。親しい医療関係者からで、出ると「門田守人(もんでん・もりと)先生が亡くなられたらしい」と告げられた。庭先のキ…