■小説『沈まぬ太陽』 1985(昭和60)年8月12日、日本航空のジャンボ機が御巣鷹の尾根に墜落して520人が亡くなった。あの墜落事故から40年という歳月が過ぎようとするなか、いまだに解決されない課題がある。運輸省航空事…
『アドレセンス』が映し出す若年層の分断とミソジニー(女性嫌悪)
♢イギリスに広がる「アドレセンス現象」 イングランド北部の小さな街。閑静な住宅地の一軒家に、次々と警察車両が到着する。銃で武装した警官が押し入り、慌ただしく2階の子ども部屋へ。向けられた銃の先には、13歳のあどけない少年…
アメリカへの輸出拡大続く日本医薬品業界とトランプ政権
2025年1月20日にドナルド・トランプ氏が米国大統領に就任し、大統領権限を行使して不法移民の強制送還、関税強化を打ち出してきた。「米国第一主義」「対中強硬」を基本方針に、経済の不透明感が増大していく中で、今後の医療政…
シリーズ ラジオ100年 Ⅳラジオ記者一年生の記
今(2025年7月)から、ほぼ60年も昔、1966年夏の朝、5時。NHK仙台放送局の報道デスク近くの壁にかけてあったラジオから、静かに、ゆっくり音楽が流れ始めた。木琴がチャイムのような音を奏でている。当時のNHKラジオ…
御巣鷹40年 なぜ事故調は過ちを犯したのか
■航空史上最悪 この夏、あの御巣鷹山の事故から40年になる。40年前の8月、日本航空のジャンボ機が墜落して520人が亡くなった。助かったのは女性4人だけだった。単独機でこれほどの死者数を出した航空事故は世界に類がなく、…
就活イベント「春の夕」の開催報告
メディア・コミュニケーション研究所(略称・メディアコム)で学ぶ現役生の就職活動を支援する「春の夕」が5月24日、慶応大学三田キャンパスで開かれた。このイベントは、OB・OGで作る綱町三田会とメディアコムゼミナール委員会…
韓国の政治的混乱と大統領選挙
1)政治的混乱の続く韓国 韓国は今、政治的混乱と分断の渦中にある。去年12月、ユン・ソンニョル大統領が宣言した「非常戒厳」は、民主主義に反するものとして大きな波紋を広げた。与野党の激しい対立が引き起こしてきた政治的混乱に…
シリーズ ラジオ100年 Ⅱ ラジオ賛歌
▼身近にあった放送局 郷里・広島県の尾道市には、かつてNHKの放送局がありました。幼いころ、実家の2階の物干し場に上がって、背後にある千光寺山(標高144.2m)を見上げると、山頂付近に放送用アンテナの鉄塔(高さ55m)…
「ネット社会を生きる」なぜ命を絶つのだろうか
■政治団体スタッフが抗議の自殺 個人情報をネット上にさらされ、それが現実の生活に被害をもたらす事態が大きな社会問題になっている。そんななか、政治団体「みんなでつくる党」(元NHK党)のボランティアスタッフの会社員男性(6…
シリーズ ラジオ100年 1 放送記者の誕生
東京・芝浦。JR田町駅のほぼ線路際にひっそりと「放送記念碑」が建っている。説明によると「大正14年(1925年)3月22日、この地にあった東京高等工芸学校の図書室を放送所として、ラジオ第一声を送り出した」とある。「…