「石破氏に(今)望まれるのは、三十有余年前(1991年)に『政治改革を実現する若手議員の会』のリーダーとして、改革の推進力となったあの姿である」(谷口将紀東大教授、朝日新聞・2024年10月30日付朝刊) 先月(20…
ローマ・カトリック教会教皇にアジア出身者実現の布石か?
「教会の宣教する使命の中心は欧州からグローバル・サウス(主に南半球の新興国・発展途上国)の地域に移行し、それが今回の任命にも表れています。日本、アジアへの祝福です。」――新たに21人叙任された枢機卿の中に、日本の菊池功東…
ドナルド・トランプの陰謀論政治
ここ最近、寝ても覚めてもドナルド・トランプのことばかりを考えている。といっても、彼の熱狂的なファンになったからではない。彼についての研究をするようになり、関連する書籍やニュース記事、論文を連日読み漁るようになったからだ…
始動する石破新政権と日韓関係
日本の新しい首相に自民党の石破 茂総裁が指名された。国内外から注目される中、石破政権が始動した。先に行われた自民党総裁選挙は、9人が立候補する異例なものとなった。政治とカネの問題などから派閥単位の動きも薄れ、読みにくい…
『日航・松尾ファイル』の出版(番外編) 組織のゆがみが事故を招く
■メカニックの修理ミス 新聞記者時代から感じていたことだが、組織がゆがむと、事故が起きる。拙著『日航・松尾ファイル』で扱った航空史上最悪の日航ジャンボ機墜落事故もそうだった。 事故機(国籍・登録番号JA8119)は7年前…
エッセー アジア的な視点からみる日本の神社
神社はてっきり、日本固有のものだと思っていたが、どうもそうとばかりは言えないようだ。韓国の信仰の聖地である堂(たん)、沖縄の御嶽(うたぎ)などを訪ねてみると、驚くほど神社に通じ合うものがある。 神社というとまず鳥居と、狛…
製薬会社リストラの背景 ~スタートアップベンチャーによる創薬~
2024年5月以降、武田薬品工業や協和キリンなど、国内の製薬企業が相次いで退職者を募集すると発表した。その退職者の募集に当たっては、研究開発部門の従業員を対象に含むケースが目立つ。この背景には、“医薬品の研究開発のあり…
『日航・松尾ファイル』の出版(下) そこに中曽根政権の思惑があった
■日航は加害者ではなく、被害者だ 拙著のサブタイトル「日本航空はジャンボ機墜落事故の加害者なのか」に違和感を持った方も多いと思う。この私も墜落事故を起こしたのは日航で、日航は加害者だと考えていた。しかし、御巣鷹山のあの墜…
エムポックス(サル痘)ワクチン支援、アフリカへの不公正な扱い是正を
エムポックス(サル痘)は、1970年コンゴ民主共和国で最初の感染確認があったとされる。そして、2022年までにアフリカ中央部、西部などで感染がみられ、更にヨーロッパの一部地域でも拡大が確認された。エムポックス対応ワクチ…
日本人が日本国債を買わなくなる時
東京・港区のJR新橋駅前。いわゆる機関車広場では、時折、古本市が開かれる。とある書店の籠の中に放りこまれていたパンフレット「内閣情報局編纂『写真週報』」を手にした。なんと82年前「昭和17年(1942年)6月17日号」…