「大阪の景気はどうです?」と聞かれたら、ためらいなく「長いこと、低迷しています」と答えてきた。ところが、シンクタンク、アジア太平洋研究所(APIR、大阪市)が先月(12月)中旬開いた景気討論会に出て耳を疑った。パネリス…
二期目に入る?黒田日銀-待ち受けるリスク-
先月(11月)末日、 東京・銀座のとあるビル13階の一室。元日銀副総裁と経済ジャーナリスト数人による定例の勉強会が開催されていた。 元日銀副総裁が用意した資料が机の上に置かれたが、この日は資料無しの議論から始まった。来年…
ニュース国際発信の日々~KBS校閲委員の730日~
円安ウォン高は “被害”か? 2012年12月、日本と韓国は暦の上ばかりか、文字通りの新年を迎えることとなった。16日の衆議院選挙で自民党が圧勝し、安倍政権…
大阪万博の誘致、カジノ計画と同時進行
東京五輪・パラリンピック開催の5年後の2025年、大阪で再び国際博覧会(万博)が開かれるかも知れない。大阪府の誘致に呼応して政府は積極的に支援する方針で、3月に開催概要も公表された。これから本格的な誘致活動が始まるが、大…
名門「東芝」の目を覆う凋落、再生は可能なのか?
戦後の高度成長を支えた日本の経済界で、中心となったリーダー会社の一つは間違いなく東芝だったろう。経団連会長(1956~1968年)となった石坂泰三(1970年88歳で死去)は戦後の高度成長期を牽引した財界人だった。やはり…
黒田バズーカの終わり? ~日銀の検証を”検証”する~
先月(9月)8日、東京・東銀座のビル最上階の会議室。慶應義塾大学特別招聘教授 白井さゆり氏とジャーナリスト、金融関係者など10数人のランチミーティングがあった。と言っても、夫々が近くのコンビニなどでサンドイッチやおにぎり…
大阪企業家ミュージアムの15年
「道修町」と書いた紙をかざしたスタッフが「何と読みますか?」。子どもたちに問いかける。「どうしゅうまち」といった答えに混じって、一人の男子生徒が「どしょうまち」と大きな声。スタッフは「正解です」と驚いて見せ、「大阪の道修…
<ジャーナリストをめざす若い人へ> 取材競争とは何のため? ~パナマ文書をめぐって~
先月(6月)9日、東京・港区内幸町の日本記者クラブでいつもは取材する側の2人の記者が多くのマスコミ関係者から質問を受けていた。会見したのは朝日新聞社特別報道部の奥山俊広、共同通信社特別報道室の澤康見の両氏。テーマは「パ…
「パナマ文書」この税の不公平さに私たち庶民はもっと怒るべきだ
これで税の最大の不公平さに風穴をあけられるかもしれない。中米パナマの法律事務所から流出した膨大な量の内部文書(「パナマ文書」)によって世界の権力者や資産家らが、タックスヘイブン(租税回避地)を利用して自国の課税を逃れて…
「爆買いの聖地」の地価上昇
大阪市中央区心斎橋筋2丁目8番5号――。大阪・ミナミの心斎橋筋商店街の、この一角がにわかに話題を集め出した。国土交通省が3月末に発表した公示地価(1月1日時点)で、商業地では心斎橋筋の「旧ヤマハ心斎橋」の上昇率が全国ト…